コロナ下における燃料油価格激変緩和事業の発動について (会長緊急メッセージ)

  • 本年1月24日時点におけるレギュラーガソリン価格が、本事業の発動基準である 全国平均170円/Lを超えたことから、同27日からガソリン、軽油、灯油  及び重油の卸価格に対して、それぞれ3.4円/Lの補助金が初めて支給されることになりました。
  • ご案内の通り、本事業は、昨今の原油価格高騰が、コロナからの経済回復の重荷になる事態を防ぐため、時限的・緊急避難的な措置として導入されたものであり、本事業の発動によって、自動車ユーザーや運送事業者の方々、あるいは寒冷地などを 中心に暖房用燃料である灯油やボイラー用重油等を利用されるご家庭や需要家の皆様方の負担の抑制につながるものとして歓迎するものであります。
  • 全石連では、本事業の実施が伝えられた昨年11月以降、その円滑な実施に協力すべく、各種会議での説明やビデオメッセージの配信等を行うとともに、必要に応じて全国の石油組合に出向くなどして、本制度への理解・協力を呼び掛けてまいりました。
  • 改めて申すまでもなく、本事業は、元売事業者・輸入業者に対して価格抑制の原資を 支給し、卸価格の抑制を通じて、小売価格の急騰を抑制する、燃料油価格の激変緩和が趣旨であり、小売価格の値下げを促すものではありません。加えて、小売価格は、  輸送コストの違いなどから地域差があり、すべての地域で170円以下に統一された  価格になるものでもありません。私どもとしては、制度発動後も組合員の方々が混乱することなく、制度主旨に則り、適正販売を行って頂くことが最も大事なことだと考えています。
  • 一方で、この間一部報道機関が「SS店頭の小売価格が最大5円値下げされる」など、あたかも本事業が発動されたらガソリン価格が5円安くなるといった誤解を招きかねない報道が散見されたことから、経済産業省に対して、正確な報道と消費者周知の徹底を強く要望いたしました。
  • これを受けて、資源エネルギー庁では、早速、発動決定当日の25日に報道機関各社に対して改めて制度内容をご説明いただくとともに、私どもの要望書を配布いただき、周知徹底をしていただきました。こうした理解醸成を通じて、報道機関各社におかれましては引き続き正確な報道をお願いするものであります。
  • 全国の石油販売業者の皆様におかれましては、制度の趣旨を改めてご理解いただき、卸価格を踏まえた適正販売へのご協力をお願い申し上げますとともに、日頃より 石油製品の安定供給にご尽力いただいていることに感謝申し上げまして、私からのメッセージといたします。

以上

2022年2月1日
全国石油商業組合連合会
会 長  森  洋