会長年頭所感



 




 
関 正夫 全石連会長メッセージ
平成24年新春 年頭所感


  謹んで平成24年の新春をお慶び申し上げます。

 まず昨年3月11日に発生した東日本大震災で被災された皆様に衷心よりお見舞い申し上げますとともに一刻も早い復興をお祈り申し上げます。
 昨年はこの大震災を抜きにして語ることはできません。被災地では自身が被災しながらも地域住民のために懸命に給油活動を続けたり、避難所に暖房用の灯油を届けた販売業者が多数居られた一方で、製油所や油槽所の被災によりSSへの石油製品の供給が滞り、店頭で混乱が生じたSSもありました。
 また、被災地では津波で全壊してしまい未だに営業の目途が立たないSSもありますが、多くのSSでは困難を乗り越え営業を再開し、石油製品の安定供給に努めていることは私たちも非常に勇気付けられました。
 ただ、こうした被災地域での献身的な活動が行われている一方で、重要性が再認識された石油製品を、採算を度外視しているように販売している事例が他の地域で散見されることなどを見ると非常に残念に思いますし、こうした業者は「石油の一滴は血の一滴」という言葉を思い出し、もう一度石油というものを見つめなおして欲しいと思います。
  震災による原子力発電所の事故を踏まえ、国ではエネルギー政策の見直しを進めています。このため、エネルギーのベストミックスを模索する上でも分散型エネルギーとして震災にも強い石油をエネルギーの基軸とした政策が確立されるべきだと思われます。
 また、本会は震災時の教訓を基に、緊急時に円滑な石油流通が図られるような法律の制定を提言しました。これは石油製品の「緊急時必需品」としての特性評価、分散独立型エネルギー供給拠点としてのSSの評価、生産、流通、在庫、配送に係る情報集中化の必要性をエネルギー政策の見直しの視点として、行き過ぎた規制緩和政策を是正し平時から精製元売、販売業者等の情報をエネ庁に集中し、緊急時の際は当該情報をもとに、石油製品を迅速かつ最適配分する仕組みを構築する石油版スマートグリッドとも言うべきものを構築すべきと提言したもので、早期の制定が望まれます。
 加えて、震災から2ヶ月間程度はマスコミや政治家の方、さらには消費者からも震災時の対応を賞賛されましたが、その後の官公庁入札を見ると、献身的な対応への評価が無視されたかのように競争入札等に付されており、官公庁のこうした対応はまったく理解できません。
 このため、官公庁では官公需適格組合制度を十分に活用し、平時から地元業者との取引関係を構築していくことが最も重要である旨、関係方面に強く訴えていくことが必要だと思います。

 ガソリン販売に目を移しますと、平成16年をピークとしてその後は減少傾向を示しており、ハイブリッド自動車や低燃費自動車の普及、さらには若者の自動車離れなどから昨年は前年に比べ平均で約4%減少しました。今後もこうした状況が続いていくものと思われますが、石油製品の需要がなくなるわけではありませんので、SS経営をさらに強固にしていくことが必要であると思います。
 また、系列仕切価格と業転価格との格差が長期にわたり続いており、このような状況は一刻も早い是正が望まれます。誰もが満足する仕切価格というものは難しいと思いますが、系列仕切と業転の価格差を縮め公正な競争環境を構築できる価格水準を設定することが重要でありましょう。

 昨年は石油製品販売業界関連予算として、当初予算約150億円、第1次補正予算で約111億円、さらには第3次補正予算で約151億円と、総額約412億円を獲得いたしましたので、是非ご活用いただきたく存じます。
 また、24年度予算につきましても業界で必要とする事項等について、きめ細かい予算措置が講じられるよう引続き要望していく所存です。

 自社の経営を守るため何をすべきか思い巡らせますと、私たちは地域になくてはならないエネルギー供給者であることを改めて認識し、誇りを持って事業に精励していくとともに、地域社会や消費者との信頼関係をより強固にしていくことこそが今重要なのではないでしょうか。
 石油製品販売業界は厳しい経営環境の中にありますが、今年も業界の発展のため全力で諸問題に取り組んでまいりますので、組合員の皆様の一層のご協力をお願い申し上げまして、新年のご挨拶といたします。

 

平成24年元旦

全国石油商業組合連合会
全国石油業共済協同組合連合会
会長 関 正夫