2015年11月


沖縄県石油組合・内閣府総合事務局と災害時協定締結
(11月30日付)

 沖縄県石油組合(濱元清理事長)は24日、内閣府沖縄総合事務局(久保田治局長)と「災害時における石油類燃料の供給に関する協定」を締結した。大災害時には県内の中核給油所、小口配送拠点が中心となって広範囲にわたる同総合事務局の業務を支えることになる。
 県内には17ヵ所の中核給油所、9ヵ所の小口配送拠点が整備されている。協定では、大規模な災害が発生し燃料が不足した場合、同事務局の要請によって中核給油所は緊急車両に優先給油する。また小口配送拠点は作業用車両や船舶、災害対策上重要な施設に優先配送する。
 同事務局は、1972年の本土復帰と同時に沖縄の振興開発を一元的、効率的に推進するため、沖縄開発庁の地方支分部局として設けられた国の出先機関。2001年に内閣府の地方支分部局として再編された。業務内容は、ダム、道路、港湾、空港などの整備、農林水産業の基盤整備などの公共事業や沖縄の振興に直接関係のある各省庁の地方支分部局の仕事を含め、極めて広範にわたっている。
 調印式で濱元理事長は「東日本大震災をはじめ大災害時にガソリンスタンドが暮らしを守る最後の砦(とりで)として果たす役割が改めて認識されている。災害が起こった場合、当組合は中核給油所、小口配送拠点が中心となって全県でバックアップする」とあいさつ。久保田局長は「本県でも津波などの災害が起こった場合にはエネルギーの確保が極めて重要であり、協定は大いに意義がある。平時でも共同訓練などを実施し、万一に備えたい」と述べた。


協定書に調印して握手する濱元理事長(左)と久保田局長




神奈川県石油組合・県と災害時協定を締結
(11月30日付)

 神奈川石油組合(森洋理事長)は25日、神奈川県との間で『大規模災害時の燃料供給に関する協定』を締結した。県とは従来から災害時における徒歩帰宅者支援に関する協定を結んでいたが、これに加え、今後はパトカーや消防車などへ燃料の優先供給も実施する。
 協定では、災害対策上で重要な①緊急車両(パトカーなど)②施設(警察署、消防署など)への優先供給、さらに県が指定した場所(避難所など)に対する優先配達の3点について、県が災害対策本部を発足させた場合に協力を要請できるとしている。
 協定書交換式で黒岩祐治県知事は「東日本大震災を振り返るまでもなく、石油製品の安定供給が県民生活の安心・安全を守るために重要であることを認識している」とあいさつ。
 森理事長も大震災時にはガソリン、灯油が極めて必要とされたことや、国の閣議決定を踏まえ官公需適格組合の重要性が増していることに言及したうえで、「災害時に必要不可欠な石油製品を扱う団体の使命として、県民の安心・安全を守るためにともに頑張っていきたい」と述べた。


災害時協定書を交換する森理事長(左)と黒岩知事




東京都・第2回水素社会推進会議を開催
(11月27日付)

 東京都は第2回「水素社会の実現に向けた東京推進会議」(座長=橘川武郎東京理科大学大学院教授)で、戦略目標と位置付ける「水素ステーションの整備」「燃料電池自動車・燃料電池バスの普及」「家庭用燃料電池や業務・産業用燃料電池の普及」「都民への普及・浸透」「安定的な燃料供給と需要創出」の進捗状況と重点施策を説明した。
 質疑応答・意見交換では、「東京の取り組みが他地域でも実施できるかが重要。オリンピック後のことも考えておく必要がある」「オリンピックまであと4年。いつ、だれが、なにをするのか明確なタイムスケジュールを示してほしい」「水素の安全性、取り組んでいる対応策などを都民にきちんと説明しておく必要がある」などの指摘が出された。
 また、東京都石油組合経営情報新燃料委員会メンバーでもある垣見裕司委員(垣見油化専務・JX系)は、「バスへの水素充填を意識した施設を検討しているが、商売として成り立つかは近隣のバス会社が燃料電池バスを導入するか否か。都の補助制度が都バスだけでなく民間バス会社にも適用されるよう、また、オリンピックのエリアだけでなく広く適用されるようお願いしたい」と具体的に提言した。
 総括で橘川座長は「国に求めるべきと思われる意見もあったが、通常考えられる都と国の境界線を都が一歩踏み越えないと前進しないのかもしれない。例えばCO2フリー水素という言葉が盛んに出ていたが、一般人には広がりにくい。個人的には“クリーン水素”という言葉を提案したいが、欧州のようにグリーン水素という言い方もある。どう表現するかを都が決めて発信するくらいの積極性とスピード感が必要。安全性の説明についても、一般にもわかりやすいパンフレットを作成するなどの取り組みが必要」と都のリーダーシップを促した。


今後の取り組みなどについて議論した第2回「水素社会の実現に向けた東京推進会議」




林兼石油など6団体・漁港で油流出事故訓練
(11月11日付)

 林兼石油長崎支店など6団体による「安全荷役・流出油事故対策訓練」が5日、長崎市の長崎漁港で行われた。「タンカーから重油が流失した」という想定で、約100人余りが参加、長崎海上保安部も加わり真剣に取り組んだ。
 林兼石油と長崎漁協、大東タンクターミナル、長崎県南部排出油等防除協議会、長崎石商長崎支部海上部会、漁連石油が「安全荷役と防災体制の強化」を目的に実施した。
 林兼石油長崎支店の百合野哲支店長が「事故は起こってはならないが、万一に備えて被害の拡大を防ぐことも重要なことで、官民一体となった訓練によって防災体制を充実したい」とあいさつ。
 訓練は「長崎漁港油槽所で陸上タンクからタンカーに給油中、配管からA重油120リットルが流出し海上で拡散した」という想定。荷役担当者らは送油を緊急停止するとともに長崎海上保安部や関係機関に緊急連絡した。
 海上にオイルフェンスを張り、放水で拡散を防ぐとともに、桟橋からは長い柄のひしゃくや吸着マットで油を回収、中和剤を散布した。
 担当者をはじめ参加者らは真剣そのもの。「緊急停止」「オイルフェンス展張」などと声をかけ合いながら流出拡散を防ぐ作業に走り回った。
 終了後、見学した長崎海上保安部の中村明部長は「訓練は事故防止はもちろん、普段は触れる機会の少ない防災機器を使うという意味もある。実際の災害はシナリオ通りには行かないだろうが、今日の訓練は大いに役立つだろう」と講評した。


吸着マットを投げ込んで流出を防ぐ担当者




「津波防災の日」に各地で防災訓練
(11月11日付)

 東日本大震災での甚大な津波被害が発生したことを受けて制定された11月5日の『津波防災の日』の前後に、大規模災害の発生を想定した総合防災訓練が全国各地で行われた。
石油組合や地元支部、組合員らに加え、石油精製元売各社も参加し、石油業界一体となって、災害時の復旧・復興に不可欠な石油製品の安定供給確保に向けた、災害対応力の強化に努めた。大阪府や福島県、宮城県では自衛隊による民生用石油製品輸送の体制強化を目的とした訓練が行われたほか、関東地区でも全石連・石油連盟などが参加し、自治体などからの緊急供給要請対応訓練が実施された。東京都小平市の訓練には地元組合員が燃料輸送で参加・協力したほか、長崎では油流出事故対策訓練が行われるなど、「石油」「ガソリンスタンド」の重要性を示した。


丸山・蔵王給油所で佐藤宮城理事長に青空給油所の説明を聞く
藤井部長、河本副会長・専務理事、佐合課長(写真左から)

佐藤燃料中台オイルセンターでの荷卸し訓練(福島県)

支援物資として緊急向けの燃料を運ぶ訓練(大阪府)




福井鯖江支部・市と災害時協定締結
(11月6日付)

 福井県石油組合鯖江支部(夏目道男支部長、夏目石油社長・JX系)は10月29日、鯖江市と「災害時における石油燃料等の優先供給に関する協定」を締結した。福井県では昨秋、同石油組合と県が同様の協定に調印以降、この1年間で鯖江を含め6支部が市町と協定を結んでおり、官公需の受注問題にも弾みをつけそうだ。
 市役所で行われた調印式には、組合側から夏目支部長、同石油組合の河辺秀範専務理事ら4人、市側から牧野百男市長ら幹部5人が出席。防災危機管理課職員が協定内容を説明後、夏目支部長と牧野市長が協定書に署名、押印した。
 牧野市長は「4年前の東日本大震災以降、台風や集中豪雨、地震、火山噴火など様々な自然災害が発生している。当市は幸い大きな被害はないが、万一に備えて石油組合とこのような協定を結んだことは市民生活にとっても心強い限り。心から感謝する」とあいさつ。夏目支部長も「行政との連携、公用車への燃料優先供給は極めて大事で、組合にとっても意義深い調印。市民の安心安全のため、支部18人の組合員と20給油所が一致団結して災害に備えていく」と述べ、市長と握手を交わした。
 協定書には燃料供給関係だけでなく、市の総合防災訓練への組合参加も盛り込まれた。


災害時協定の調印を喜ぶ夏目支部長(中央)と牧野市長(左から2番目)




福島県石油組合・三島町で独自の過疎地対策
(11月6日付)

 福島県石油組合(根本一彌理事長)は1日から、町内にSS(=サービスステーション・給油所)が1ヵ所となった福島県三島町で独自の「SS過疎対策支援事業」をスタートした。同事業は、地域住民らに対して、重要なライフラインである給油所の社会的役割の再認識と地元給油所の利用促進を図るとともに、石油組合と行政が連携したSS過疎地対策を推進するのが目的だ。12月には町の協力を得て、地元住民や事業者を対象として、石油製品の購買行動などについての調査を行い、この結果を踏まえて行政と連携したSS過疎地対策を検討していく方針だ。
 同石油組合では今年度の新規事業として、年々深刻化する少子高齢化などの進展による人口減少などを踏まえて、独自のSS過疎地対策について、SS過疎地支援対策検討委員会を設置し、検討を進めてきた。
 給油所の社会的役割と地元給油所の利用促進に関しては、只見川商事・宮下給油所(佐久間安之助社長・昭シェル系)の経営支援を通した事業をスタートすることとした。給油所の社会的役割についての広報活動は、三島町・只見川商事・同石油組合の連名によるチラシを作成し、区長を通して全世帯(804世帯)に配布する。チラシには「ガソリンスタンドは地域社会の安全・安心・快適な生活を支えています!」とアピールしているほか、「全国的にガソリンスタンドの数は減少しています。このままガソリンスタンドの減少が続くと地域の日常生活や災害時の対応に大きな影響を及ぼします」などとして、県内のSS過疎地の現状を説明。今後の石油製品の安定供給については、自治体・地域住民・石油業界の連携による地域ぐるみでの対応が不可欠であることを訴えている。
 地元給油所の利用促進では、イベントとして、只見川商事・宮下給油所で来年1月31日まで使える燃料クーポン券を配布している。
 イベント期間中には給油所に関する住民アンケートや町、大口需要先、事業者を対象としたヒアリングを実施する。
 これらの結果を踏まえて、行政、石油事業者などで構成する今後のSS過疎地対策を検討する協議会を設置するほか、SS過疎地対策を三島町振興計画に盛り込んでもらう方針だ。
 三島町は奥会津の只見川沿いにある人口1,794人(2015年4月現在)、804世帯の山間の町。高齢化率は47.4%で自動車台数は1,511台。


三島町の燃料供給を支える只見川商事・宮下給油所