2012年5月


山形・四釜商会が燃料備蓄カードを発行
(5月28日付)

 四釜商会(山形県長井市、四釜俊亮社長・JX系)は災害時に1週間分の燃料供給を保証する「安心カード」の発行を今月から開始した。通常の在庫に加えてカード登録した顧客の給油数量に応じて1週間分の備蓄を行い、災害時における顧客の給油不安を解消するのが目的。
 東日本大震災発生直後の給油所店頭は被災地はじめ各地で給油待ちの車が列を成すなど混乱した。今回の備蓄システムは3・11の混乱を踏まえて、震災直後から災害時の供給対応について検討してきたもので、四釜社長は「エネルギーの安定供給は我々の義務。義務を放棄したくないので、お客さんに1週間分を備蓄保証するという考えにいきついた」という。
 備蓄保証は安心カード登録者に対して、前月と前々月の2ヵ月分の給油量を日割りした数量(小数点以下切り上げ)の1週間分を備蓄する。4、5月で合計100リットル給油した顧客の場合は、1日当たり2リットルとなり、7日分で14リットルの備蓄分を購入することができる。備蓄対象はハイオクガソリン・レギュラーガソリン・軽油の3油種。「災害時に給油に駆け込むこともなく、燃料は安心していただく」としている。ただ大災害で給油所施設が復旧不可能となったり、2ヵ月間給油履歴がない場合や長期間代金未納がある場合は給油できない。
 備蓄対応としては2本あったハイオクガソリンの地下タンクの1本(10キロリットル)をレギュラーガソリンに切り替えて、レギュラー地下タンクを4本(各10キロリットル)とした。軽油の地下タンクは1本(10キロリットル)。さらに「燃料が半分になったら満タンにしてもらえれば20日分ぐらいは心配する必要はない」と、早めの満タン給油と組み合わせた備蓄効果も期待している。
 

1週間分の備蓄を保証する「安心カード」



留萌・留萌開建と災害時協定を締結
(5月16日付)

 留萌地方石油組合(対馬健一理事長)は5月11日、国交省北海道開発局留萌開発建設部(吉井厚志部長)と「災害時における燃料供給の協力に関する協定」を締結した。
 開発建設部は道内に10ヵ所あり、大規模災害時には管轄地区の災害対策本部となって災害対策活動に当たる。関係地方石油組合が開建所有の業務車両などに燃料油の優先供給を協力する災害時協定は、今年3月に函館地方石油組合(和田善助理事長)が函館開建と締結しており、これが2例目。
今回の協定には、留萌開建が災害時に十分な応急活動ができるように「燃料供給のため、官公需法や国が定める『中小企業者等に関する国等の契約方針』に沿って、官公需適格組合を燃料契約者として活用するように配慮する」との条文が採用されている。災害時協定の中で、官公需適格組合の活用を担保する内容を条文として明文化したのは、全国で初めてのケースになる。
 

協定書に調印する対馬理事長



岩見沢・岩見沢市と災害時協定
(5月11日付)


 岩見沢エネルギー協同組合(酒井茂理事長)は5月2日、岩見沢市と「災害時における石油類燃料の供給等に関する協定」を締結した。
 同組合は、南空知地方石油組合(同理事長)の岩見沢部会組合員と岩見沢市内の燃料店で組織する官公需適格組合。協定では災害時に市の所有する緊急車両や避難所などに燃料油を優先供給することになっているが、市としては同組合と締結することで、石油販売業者と燃料業者との連携により、万全な対応が期待できる。
 岩見沢市役所で行われた調印式には、組合からは酒井理事長、武蔵輝彦、米川義彦両副理事長らが出席。酒井理事長が協定書に調印し、渡辺孝一市長と交換した。
 同協定の締結について酒井理事長は「3・11では、遠く離れた岩見沢にも翌日から石油製品が入ってこなくなった。岩見沢は直接的な災害の心配は少ないが、普段から対応を考えておくのが最善だと思う」、渡辺市長は「市民にとって安心材料が増えた。同組合と実質的な結びつきが強くなることで、市民がエネルギー問題を考える際にも協力してもらえると思う」とコメントした。
 なお、南空知地方石協も長沼町と災害時協定を近く結ぶ予定。

握手する酒井理事長(左)と渡辺市長
 


兵庫・加古川高砂支部 周辺市町と相次いで災害時協定締結
(5月9日付)


 兵庫県石油組合加古川高砂支部(多田勝義支部長)は5月2日、播磨町、稲美町、高砂市と「災害時における支援協力に関する協定」を結んだ。同支部は昨年12月に加古川市とも同協定を結んでおり、これにより支部管轄全域の2市2町と災害時支援協定を締結したことになる。
 協定は同日内に播磨町(清水ひろ子町長)、稲美町(古谷博町長)、高砂市(登幸人市長)と個別に行われ、多田支部長をはじめ地元組合員、同石油組合の山本肇常務理事が出席し調印した。
 多田支部長は今回の協定について「阪神淡路大震災、東日本大震災を経験した我々業界のとしては、大災害時に頑張ったのは地元業者というのが共通認識。いざというときに社会に貢献できるようこれからも組合員各位との連携を円滑にしたい」、山本常務理事も「組合組織が24支部ある中で、このような連携は大変ありがたい。加古川高砂支部がモデル地区として今後の社会貢献活動が活発になることを期待している」と述べた。
 播磨町の清水町長は「地域の2市2町が歩調を併せて早いうちに協定を結びたかった。住民は災害に高い関心を示しており、こうした協力は大変ありがたい。万が一に備えてこれからも双方の協議は進めたい」と同協定の意義を強調した。

播磨町の清水町長(左)災害時支援協定を結ぶ多田加古川高砂支部長