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2016年7月


15年度末県別SS数・隙間広がる安定供給網
 
  資源エネルギー庁がまとめた2015年度末(16年3月末)の都道府県別登録SS数によると、石油の内需減や過当競争の激化によって、特に低マージン化が常態化している1都3県や北関東など関東地区でSS減少率が高い傾向が続いていることがわかった。石油の安定供給の支柱となっているSSサプライチェーンの弱体化に危機感が一層高まっている。
 前年度に比べSS減少率が最も高かったのは8.6%減だった千葉で、114ヵ所減の1,204ヵ所に落ち込んだ。次いで群馬が8.5%減、65ヵ所減の703ヵ所となった。このほか、8.2%減の神奈川、6.3%減の埼玉・山梨など、関東1都10県の減少率が際立っている。ガソリンなどの需要減に加え、採算を度外視した過当競争の現状が浮き彫りとなった格好だ。
 局地的には和歌山の6.1%減、佐賀の5.8%減など、ガソリン需要減や価格競争の激化などを背景とした市場環境の悪化が著しい地域でも減少率が高まっている。
 SS数の全国計は1,177ヵ所減の3万2,333ヵ所で、減少率は3.5%減と前年を若干上回る減少率となった。エネ庁では前年度に引き続き、再開の見込みがない418ヵ所のSSを職権で消除したが、この数を差し引くと、減少率は2.3%にとどまる。
 登録SS数がピークだった1994年度末(6万421ヵ所)と比較すると、減少率が最も高いのは東京で6割超に達する。次いで大阪が57.2%減と6割に迫るほか、神奈川が54.7%減、愛知が51.7%減、千葉が51.2%減、群馬が50.5%減、京都が50.3%、福岡が50.2%など東名阪の大都市を中心にSSが半減している。
 一方、事業者数をみると、前年度に比べて減少率が最も高かったのは14.1%減の神奈川で、55社減の335社に落ち込んだ。次いで群馬が13.6%減、57社減の363社、千葉が11.9%減、86社減の634社の順となっており、事業者数でも関東地区での減少が目立っている。全国では5.2%減、855社減の1万5,574社に減少した。