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2016年4月


エネ庁需要見通し・ガソリン年平均2.5%減
 
    資源エネルギー庁は4月1日、石油備蓄目標策定のベースとなる2016~20年度までの今後5年間の石油製品需要見通しをまとめた。ガソリンは年平均2.5%の減少率で、20年度には4,685万klまで減少すると見通した。5年間で11.8%減少し、625万klもの需要が消失することになり、1991年度(4,614万kl)以来の低水準に落ち込む。昨年4月に策定した試算(15~19年度見通し)の年率1.8%という減少トレンドが膨らみ、需要減がさらに顕在化する厳しい見通しを示した。一方、灯・軽油を含むSS関連3油種計では年率1.9%減で20年度には9,345万klまで減少し、5年間の需要消失は9%減、921万klにのぼる。
 今回の需要見通しは1日に開かれた総合資源エネルギー調査会資源・燃料分科会石油市場動向調査ワーキンググループで示されたもの。16年度政府経済見通しでは、17年度から予定通り消費増税が行われることを前提に、17年度は消費増税の影響をひきずり、実質GDP成長率は16年度の1.7%から17年度には0.6%に落ち込むものの、その後18~20年度は2%台まで緩やかに回復基調で推移する。石油製品の需要を巡る情勢は、人口減少や少子高齢化の進展、軽・小型車、HVなど低燃費車の普及による燃費改善効果を見込み、需要は引き続き弱含みで推移するとの見通しを示した。
 今回の需要見通しも、「電力供給計画の概要」が発表されていないため、昨年3月試算(15~19年度見通し)と同様に、電力用C重油の16~20年度見通しは、15年度実績見込みをそのまま据え置き試算している。
 油種別にみると、ガソリンは15年度実績見込みが14年度消費増税で販売量が落ち込んだ反動増や、2月のうるう年要因で上振れしたものの、年末の大幅な需要減などが響き、0.2%増の5,310万klにとどまる。16年度は10%への消費増税前の仮需が見込まれるものの、燃費改善や走行距離の減少など構造的な減少要因によって2%減の5,207万klに減少。17年度以降は保有台数に基づく総走行距離が、保有台数の減少に応じて減少していくほか、軽・小型車、HVなどの普及拡大による燃費改善を主因として1.8~3.6%減で需要が縮小していく。
 灯油は、15年度が3.5%減の1,607万klと5年連続で2,000万klの大台を割り込み、71年度(1,624万kl)以来の低水準になる見込み。16年度は燃料転換の進展などマイナス要因を織り込むものの、消費増税前の駆け込み需要や、前年度の暖冬影響で需要が減少した反動増などを見込み、0.2%増の1,610万klと微増を予測。その後17~20年度は、燃料転換に加え、人口減少などの社会構造的な要因も絡み、3~6.7%減で推移。20年度には15年度比17%減の1,334万klと5年間で274万klの需要が消失する。
 軽油は、15年度がトラックなどの需要が減少し0.3%減の3,348万klに落ち込むものの、16年度は保有台数の増加などによって、0.2%増の3,355万klとなる。17年度以降は0.2%減~0.3%増で推移。20年度には15年度比0.6%減の3,326万klと堅調な経済成長により微減にとどまる。