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2015年9月


2014年度軽油引取税収額・小幅減の9,352億円
 
  本紙が47都道府県へのヒアリングでまとめた2014年度の軽油引取税収入額は、前年度に比べ0.8%減の9,351億9千万円となった。原油高や卸高による小売価格の高止まりに加え、14年4月からの消費増税によって、前年度までの堅調な需要増に陰りが見え始めたことが要因とみられる。軽油引取税が県税収入に占める割合は、県税収入の増加が効いて前年を0.4ポイント下回る5.4%となったが、都道府県の自主財源として重要性は不動だ。

 14年度の軽油販売量は、消費増税や原油価格の高止まりによって、1.5%減の3,358万klにとどまった。4.5%減に達したガソリンに比べ、活況を呈するネット通販などの物流需要によって、比較的堅調な需要傾向を示した格好だ。上期は0.6%減の1,644万kl、下期はやや需要が落ち込み2.3%減の1,714万klだった。
 軽油引取税収入額を都道府県別にみると、前年を上回ったのは18府県と、13年度の40都道府県から大きく落ち込んだ。その中では奈良が3.2%増の60億円に伸びたのを筆頭に、和歌山が1.2%増の66億円、静岡・京都が各1%増の353億円、136億円などと増加。とりわけ近畿2府4県はすべて前年実績を上回るなど、他地域に比べて小幅ながらも収入増が際立っている。
 近畿地区における収入増の背景について、地元の販売業者からは「需要は昨年並み。ただ、3年前、需要は確実に底を打った感がある。その後は微増ではないか」(大阪府内の商社・軽油担当者)、「SSの軽油販売量は伸びていない。しかし、大口ユーザーに対する需要は伸張傾向」(大阪の大手特約店幹部)など、他地域に比べ底堅い需要傾向が指摘された。
 一方、前年割れは29都道県に上り、鹿児島・佐賀(4.2%減)、長崎(4.1%減)など九州地区での減収がやや目立った。
 また、県税収入に占める軽油引取税の割合をみると、全国計は前年度に比べ0.4ポイント減の5.4%と、3年連続で前年を下回った。10%を超えたのは北海道、青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島、栃木、鳥取、佐賀、宮崎、鹿児島の12道県で、前年から2県減少した。景気の回復基調を背景に県税収入は増加傾向にあるものの、東日本大震災の被災地である東北6県では県税収入に占める軽油引取税の割合がいずれも2桁を超え、県財政への貢献度は揺らいでいない。
 このほか、石油組合をはじめとした軽油の流通・販売に関わる団体と自治体、警察などで構成する47都道府県の不正軽油対策協議会を中心とする不正軽油撲滅対策への地道な取り組みが軽油引取税の脱税防止や課税適正化に重要な役割を果たしており、軽油引取税収入額の堅調な推移に大きく寄与していることも見逃せない。