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2015年5月


コスモ石油・精製連携でトッパー能力削減
 
 

   エネルギー供給構造高度化法への対応が本格化し始めた。出光興産と東燃ゼネラル石油が4月1日付で公称能力の削減に踏み切ったのに続き、5月14日にはコスモ石油と昭和シェル石油が四日市製油所での事業提携を発表。コスモ四日市のトッパー(常圧蒸留装置)1基を停止することを明らかにした。また、コスモは同日、東燃ゼネ石との間で進める千葉での製油所連携で、トッパー1基を廃棄することも発表した。コスモを軸に本格始動し始めた高度化法対応だが、ガソリンの業転格差拡大による低マージン化に苦しむ販売業界からは、「第2次告示で精製元売各社が求められるトッパー能力は最大でも10%削減にとどまる。これで本当に需給ギャップが解消するのか疑問」との指摘もあり、迅速な需給適正化を求める声が高まっている。
 コスモ石油は14日、精製能力の競争力向上とエネルギー供給構造高度化法への対応を目的に相次いで精製連携の具体的な取り組みを発表した。今回、精製連携を進めるのは従来から生産過剰が指摘される中京市場の三重県四日市と、首都圏市場の千葉県市原の2エリア。
 四日市では、コスモ・四日市(トッパー能力:日量13万2千バレル)と昭和シェルグループの昭和四日市石油・四日市(25万5千バレル)の両製油所について、2017年3月末から事業提携を開始すると発表。事業提携では、今後想定される石油内需減やエネ高度化法2次告示へ対応するため、原油処理能力の削減を図る。
 具体的には、コスモ四日市のトッパー2基(第5トッパー=6万3千バレル、第6=6万9千バレル)のうち、どちらかの装置1基を停止する。またこれに伴い、提携する昭和四日市石油が自社の製品・半製品をコスモ石油に供給する。さらに、両製油所の2次装置を有効活用し、高付加価値製品の生産強化を図るほか、製品タンクなどのオフサイト設備についても広く連携の可能性を検討していく。両社は今回の事業提携をエネ高度化法2次告示への対応として、経済産業省に提出し受理された。
 一方、千葉ではコスモ・千葉の第1トッパー(10万バレル)を廃棄することを明らかにした。コスモ千葉と東燃ゼネラル石油グループの極東石油工業・千葉製油所との間を結ぶため、現在建設に着手しているパイプラインが完成し、精製設備が両社の共同事業会社である京葉精製共同事業合同会社に一元化された環境下では、コスモ千葉の第1トッパーを破棄することが「最も合理的」と結論づけたもの。また、同社は今回の対応によってエネ高度化法1次告示への対応を終了、経産省へ変更届書を提出し受理された。