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2015年1月


原油下落長期化、リーマンショック時をしのぐ
 
 

  原油価格の暴落が長期化している。2008年に発生したリーマンショックに次ぐ原油安だが、下落期間はすでにリーマンをしのぐ長さになっている。特にリーマン時の原油安は翌09年の年明けには反騰気配が高まったが、今回の暴落は慢性的なじり安が続き、先行きは依然不透明感が強い。
 08年、14年の暴落ともに夏場に最高値をつけ冬場の需要期に向け急落した展開は同じ。中東産原油のドル建てでは08年が7月4日に1バレル当たり1,411ドルの最高値をつけた後、乱高下しながら12月31日の最安値36.6ドルまで下落。下落幅は104.5ドルという大幅安となり、下落期間は概ね129営業日に及んだ。
 一方、14年からの原油安は6月23日の111.4ドルから下落がはじまり、直近最安値は1月14日の43ドルとなった。下落幅は68.4ドル安となるが、下落期間中は乱高下せず慢性的に安値更新を続け、すでに期間も138営業日に達し未だ弱含みを脱していない。
 また円建てベースでみると、08年は最高値95.6/L円から最安値21.3円まで、74.3円の大幅下落になったのに対して、14年は同時期に急激な円安が起こったため、最高値72.3円から最安値32.1円まで、40.2円の大幅安となった。下落の傾向はドル建てと同じだが、円安影響のために価格変動は若干小さくなった。
 今回の原油暴落については、「シェールオイルの生産増と経済不振が重なった需給余剰に、米国の金融緩和縮小によって原油への投機資金が減少したという経済的な要因。加えてロシア、イスラム国問題という地政学リスクも複雑に絡む」などとの指摘もあり、元売幹部筋からも2年以上の長期化になるとの見通しもでてきている。