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2013年6月


2013~17年度内需見通し・ガ年1.7%減少
 
 

   資源エネルギー庁は6月12日、2013年度から17年度までの今後5年間の石油製品需要見通しをまとめた。東日本大震災の発生でエネルギー需給の見通しが立っていなかったが3年ぶりに策定した。ガソリンは年平均1.7%の減少率で17年度には5,171万キロリットルまで減少。今後5年間で8.4%減少し、474万キロリットルの需要が消失し、95年度(5,163万キロリットル)の水準まで落ち込む。ただ、10年度見通しの年率3.2%減というトレンドは緩和され、今後の需要減のスピードがやや緩む見通しとなった。一方、灯・軽油を含むSS関連3油種では年率1.8%減となり、5年間の需要喪失は8%減の1,574万キロリットルとなる。
 今回の需要見通しは12日に開かれた総合資源エネルギー調査会石油市場動向調査委員会で示されたもの。大震災直後の需給混乱や震災による原子力発電所事故で、全国の原発が相次いで稼働停止に追い込まれ電力需給見通しが不透明な情勢にあるほか、原発の位置付けを巡ってエネルギー基本計画の抜本見直し作業が今年度までずれ込むなど、電源構成が固まらず3年ぶりの策定となった。
 需要想定の策定にあたり行われた自動車業界や大口需要家などをはじめとした関係業界へのヒアリングを通じて、人口減少や少子高齢化の進展、ハイブリッドや電気自動車など次世代自動車の普及拡大による需要減のトレンド自体は変わらないものの、アベノミクスに象徴される一連の経済政策などによって今後の景気動向に明るい兆しが見え始めていることに需要減が若干緩むとの見方が反映された。
 前回10年度の見通しでは、鳩山政権が掲げた温室効果ガスの「90年比25%削減」に絡む様々な地球温暖化対策により脱石油への流れは避けられないといった憶測も間接的に織り込む形となり、需要減のトレンドを色濃く反映した。今回はその反動が表れたとの見方も出ている。
 油種別にみると、ガソリンは12年度実績が1.3%減の5,645万キロリットルと、2年連続で前年を下回った。上期はほぼ横ばいで推移したものの下期は前年度2月のうるう年で1日少なかったことや11月以降5ヵ月連続で前年を下回るなど需要減が顕在化。13年度以降も少子高齢化・人口減・若者の車離れなど、構造的な要因で年率1~2%台の減少が続くと予測。
 灯油は3.2%減の1899万キロリットルと2年連続で2千万キロリットルの大台を割り込み、72年度(1,812万キロリットル)以来、40年ぶりの低水準。今年度以降も燃料転換の進展で年率3.2%の漸減を予測した。
 軽油は、東日本大震災の復興需要などで1.7%増の3,344万キロリットル。景気回復への期待感などから13年度以降は1%前後の減少幅で推移するとした。