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2013年2月


2011年度経営実態調査・1SS運営は赤字49%に
 
 

   全国石油協会がまとめた2011年度(4~3月)石油製品販売業経営実態調査によると、営業利益ベースの赤字企業は前年度の48.9%から44%に減少し、過去10年間では01年度(41.5%)に次ぐ低水準となり、やや改善したことが明らかになった(表①)。ただ、1ヵ所運営の赤字企業は48.7%と約半数をしめたほか、営業利益の低い「0円以上500万円未満」の企業を含めると構成比は72.2%に達し、経営体力が弱い零細企業ほど厳しい経営状況に追い込まれていることが浮き彫りになった。
 調査は47都道府県企業数割りで1万社を対象に実施。調査結果をより精緻なものにするため、全石連と一体となった回収率アップに向けた取り組みが奏功し、前年度に比べ4.2%上昇の27.7%(2,762社)に増加した。報告書は2月12日から順次、47都道府県石商をはじめ調査協力事業者らに送られる。
 店頭販売単価は、原油高止まりを背景に、レギュラー平均は9.2円上昇の135.9円、灯油が8.5円上昇の84.8円、軽油が9.8円上昇の115.5円と前年度を上回る高値で推移した。粗利は灯油が0.5円増の12円、軽油が0.8円増の13.5円に良化したものの、ハイオクは0.6円減の10.8円、レギュラーが0.2円減の10.4円に悪化するなど、ガソリンの不振が顕在化している。
 営業利益ベースでの赤字企業は44%と2年連続で減少した。運営SS数別に見ると、すべて黒字企業のほうが多いが、1SS企業の赤字は48.7%に達しているほか、4~5ヵ所と10SS以上企業では赤字の割合が前年を上回るなど、厳しい経営実態に大きな変化は見られない。
 総仕入れに占める系列外仕入れ比率は、灯油が3.4%増の50.3%、軽油が2.7%増の43.8%に増加。レギュラー、ハイオクとも1.6%増の35.7%、27%に増加するなど、系列外仕入れの比率が軒並み高まっている。その原因として、系列と系列外仕入れの平均格差はハイオクが4.7円から4.9円に、レギュラーが4.5円から4.7円に拡大するなど、系列と業転との格差拡大が鮮明に現れた。
 セルフとフルのSS運営形態別(グラフ②)に見ると、仕入単価差はハイオクは0.4円下落の1.4円、レギュラーが0.2円下落の1.4円となった。一方、販売単価差もハイオクは0.3円下落の5.6円、レギュラーが0.6円下落の5.2円に縮小した。セルフの低価格指向に引っ張られ、フルの販売・粗利単価は低迷傾向にある。
 このほか、今後のSS経営については、「継続する」が69.2%を占め最も多かったが、「廃業を考えている」が10.6%を占めたほか、「規模縮小」5.5%、「未定」14.3%と3割の販売業者が石油販売業の将来性に不安を抱いていることがわかった。廃業の理由については、「地下タンク規制強化への対応不能」が39.5%で最も多く、次いで「粗利益減少」が39.1%、「施設の老朽化」が29.1%と、過当競争の激化による収益の悪化から再投資もままならない厳しい現状が明らかとなった。