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2012年7月


11年度末SSは3万7,743ヵ所
 
 
 資源エネルギー庁がまとめた2011年度末(12年3月末)の全国登録SS(給油所)数と事業者数によると、SS数は前年同期に比べ1,034ヵ所減の3万7,743ヵ所となった。減少数は3年連続で前年同期を下回ったほか、減少率も2.7%と、05年度末(2.2%)以来6年ぶりの低水準となり、SS淘汰の流れに一時的に歯止めがかかった格好だ。ただ、消防法改正省令による経年地下タンクの漏洩防止対策義務化の猶予期間が来年1月末に迫っており、今年度末には、高額な設備投資負担にSSの廃業を決意する販売業者が大幅に増える可能性もあり、SS淘汰の流れは依然予断を許さない状況にある。
 SSの廃止数は、08年度末から3年連続で前年を下回り、1,180ヵ所となった。ピーク時の06年度末(2,401ヵ所)に比べ約半減となり、廃止スピードにブレーキがかかっている。一方、新設は146ヵ所と06年度末(609ヵ所)から5年連続で前年を下回った。
 SS数は94年度末の6万421ヵ所をピークに17年連続で減少が続いており、17年間でピーク時から半数以上の3万1,290ヵ所(新設は8,612ヵ所)ものSSが全国から姿を消した。96年3月末の特定石油製品輸入暫定措置法(特石法)の廃止や、98年4月の有人セルフサービスの解禁など規制緩和・自由化を契機とした競争激化に加え、地球温暖化問題の高まりによる燃料転換・省エネ化の流れが顕在化し、石油製品の需要減が顕在化するなど、SSを取り巻く経営環境は悪化の一途をたどっている。
 最近のSS淘汰の流れはやや鈍化傾向が見られるものの、来年1月末に猶予期限を迎える消防法改正省令に伴う経年地下タンクの漏洩防止対策は待ったなしの状況となっている。国は規制対象となるSSに対し、激変緩和措置として、11年度予算並びに11年度第3次補正予算で、タンクのFRP内面ライニングなどの漏洩防止対策を支援することとしたが、大きな設備投資負担は避けられない。対象となる地下タンクを保有する中小販売業者にとっては、大きな経営負担から設備投資を躊躇し、苦渋の決断で廃業を選択するSSが今年度以降さらに増えてくることが危惧されている。
 事業者数も前年同期に比べ554社減の1万9,140社に落ち込んだ。08年度末以来3年連続で前年を下回り、SS数と同様に減少数は鈍化している。
 都道府県別に見ると、震災の影響で岩手や宮城などで減少率がやや高まっているほか、地方都市での減少率が高まるなど、SS過疎地の増加が危惧される状況となっている。