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2012年4月


 

エネ庁・SS過疎地実証結果 複合店舗化に活路
 
 

 2011年度の資源エネルギー庁の「燃料供給不安地域対策事業」の一環として、石油製品の安定供給に支障を来たすSS過疎地における安定供給対策を検証した、①岐阜県白川町蘇原・佐見地区②愛知県豊根村富山地区③広島県安芸高田市美土里町生桑地域④高知県四万十市西土佐大宮地区―の4ヵ所での実証結果がまとまった。石油製品の配送体制の効率化により、SS経営の効率化が図られたほか、SSと日用品・食料品店の複合型拠点によって、安定的な経営が確保されるなど、地域の実情に応じた様々なSS過疎地でのモデルSSが立ち上がった。一方で、地域住民のきめ細かなニーズの把握や新たな需要開拓、さらなる効率運営の必要性などが今後の課題として示された。
 今回の実証では、①福祉施設とSSの連携による燃料供給効率化②配送方法の効率化③住民組織による複合型燃料供給拠点④複合型拠点としての機能強化など、燃料供給拠点の確保に向け、地域の実情に応じた創意工夫に基づく様々な取り組みが行われた。
 ①蘇原・佐見地区では、両地区の地元の高齢者が日々集まるデイサービスセンターに、灯油のポータブル計量器1基を設置するサテライト型エネルギー拠点の実証を行った。デイサービスの送迎バスを活用し、高齢者の送迎時にポリ缶による灯油の給油・配送も行うという新たな試みだ。
 ②富山地区では、村が所有し運営を委託する地区内唯一の富山SSにおいて、灯油配送の効率化と冬場における備蓄能力の向上を目的として、中型ローリーを配備し、効率配送とコスト削減を検証。灯油配送の効率化が図られる一方で、人口減による需要減への対応が課題として浮き彫りになった。
 ③生桑地域では、JAからSSを引き継ぐ形で、住民自治組織によるSSの所有・運営に取り組んだ。地域住民らの需要動向などを見据え、SS設備の縮小や最適立地を検証したうえで、新SSを建設。住民ニーズを踏まえて、新SSには食料品店や福祉サービス拠点機能などを併設した複合経営を行い、利用者へのサービス向上や新たな顧客を獲得するなど、住民自治による新たなSS運営のモデルが示された。
 ④西土佐大宮地区では、住民出資による日用品販売店などを併設した複合型SSを運営する一方、SSの経営安定化に向けて、地域住民の利便性向上に向けた営業時間拡大の実証や灯油の宅配事業など取り組んだ。


安芸高田市美土里町にオープンした新SS